17.勇者 完璧な掃除道具を手に入れる
どうも丑寅です。
迷子のうしとらです。
怒涛の2020年も終わりに近づきつつある、というのに、ウシトラの魂は定まりません。
【前回までのあらすじ】
20代で駆け抜けた暗黒の森が再び今50代の丑寅に襲いかかる。無限ループのアドベンチャームービー。
ウシトラは、30年愛用した武器を捨て、装備を軽くし森に挑む!
もはや前も後ろも闇に包まれ、光届かぬ深き獰猛な緑を、かき分け切り裂く。もはや前に進んでいるのか、それとも後ろに下がっているのか。。。
【新しい道具を入手する】
おかしい。
天啓もなければシンクロもない。
丑寅はこーいってはなんだが霊感はゼロだ。
まったくない。
私を愛する人たちが死んでも、気配ひとつ感じられない。無、である。残念だ。迎える覚悟はできているというのに。
『死んだら終わりだ。』
『嘘だよー。あるよー。』
幼い丑寅は食い下がる。
『よーし、わかった。そんなら、私が死んだら確認して、死後の世界があったなら、必ず丑寅に教えてやる』
くーー。待てど暮らせど知らせが来ない。
もしや、信号送ってるのに気づいてない??
受けて側の問題??え?ウシトラ?
霊感はゼロだが、共感力が高いからややこしい。
共感力の高さゆえ、大切なことはシンクロニシティが起こりやすい性質である。
また、乗りたい電車に必ず間に合うという、ささやかな会社員ぽいスキルがある。
しかし、ここのところシンクロニシティの気配がまるでない。
この森でそれは使えぬさだめなのか。
道が誤っているのか。
モヤモヤしているところへ、明日22日に惑星がただならぬ動きをするという情報を八咫烏から入手した。
じっとしても事態は変わらぬ。
ウシトラは、とりあえず装備を強化し来たる惑星の大変化に備えることとしたのである。
丑寅は、隠密理に100FEN商人を訪ねる。
そこには、ただならぬ雰囲気の怪しげな品物の数々が所狭しと並べられている。
惑星の変革といえば、ともかく掃除である。
掃除してこそ、星の微かな瞬きも受け入れるスペースがあるというもの。汚れていては乱反射してしまい、信号がキャッチできないではないか。
そこで、厳選し、買い込んだ道具たちはこれらのモノモノだ。
右から追って説明しよう。
【1.水色手袋】
ブラインド掃除用(洗剤ウエット用)
洗剤を溶かした水を染み込ませ、ビニール手袋の上に嵌める。これによりブラインドの汚れを落とす。
【2.白手袋】
ブラインド掃除用(ドライ専用)
ウエット用手袋でブラインドを擦ったあと、白手袋で擦っていく。
【3.タイル目地用ブラシ】
先端が尖っているため、タイルは擦らず目地のみ擦ることが可能。
【4.サッシ用ブラシ】
ペットボトルのキャップを外し、ペットボトルに水を入れ、このブラシを装着する。
水を出しながら溝掃除を簡単に行うことができる。
【5.水栓掃除用ヘラ】
水栓のきわ、中の方に入り、汚れを掻き出す事ができる。
たいがい黒い悪魔の巣窟になっているため、勇者はこの悪魔を退治する必要がある。
ドイツ国のレデッカーにも素晴らしいブラインド掃除用ブラシがある。
しかしこれは、永くその地を汚してきた魔物退治には役に立たない。
勇者ウシトラは思った。
『さすがは100FEN商人。なんでも揃っている上に、勇者の心を掴んで離さぬこの価格』
勇者ウシトラは、500FENで完璧な掃除道具を手に入れた!
これは凄腕ガンマンレベルである。
決戦の日は近い。